2021年07月11日

関西ではお色気番組は少ないという説


関西では独立局のサンテレビや広域準キー局の読売テレビを除いて、いわゆる“お色気番組”は放送しないというスタンスを取っています。有名な話では、毎日放送の当時の社長だった高橋信三氏は当時の系列だったNET(日本教育テレビ)の「23時ショー」の過激な性描写に激怒して、1971年の大晦日を最後に「23時ショー」のネットを打ち切りました。ちなみに毎日放送は金曜日の担当でしたが、番組内容は落語や独演会などの演芸が中心でした。毎日放送の系列がTBSに変わってからも、TBS制作の深夜番組は「ハロー!ミッドナイト」などを除いて「平成名物TV」すらもネットしていませんでした。

朝日放送も高橋氏の考えの影響を受けたスタッフがいた事もあり、テレビ朝日制作「トゥナイト」「トゥナイト2」などのお色気番組を非ネットにして、自社制作の「夜のAタイム」や「ナイトinナイト」を放送しました。なお、大分朝日放送、熊本朝日放送、鹿児島放送が「トゥナイト2」を非ネットにしていたのは、九州朝日放送制作の「ドォーモ」をネットしていたため、時差ネットで放送する枠がなかったためです。もっとも九州朝日放送も一時期「トゥナイト2」を時差ネットにする枠がなかったため、これらの番組を放送していませんでした。一方で朝日放送制作のドラマ「ハングマンシリーズ」は過激な性的描写がありましたが、上層部の逆鱗に触れたのか、ドラマの終了後の後枠は「素敵にドキュメント」というドキュメント番組に変わりました。

関西テレビも同様で、土曜日深夜のフジテレビ「オールナイトフジ」を非ネットにしていました。これに関しては福岡県のテレビ西日本も同様でした。「夕やけニャンニャン」だけは「ネットしてほしい」の声に応えて放送するようになりましたが、さすがに「オールナイトフジ」のネットまでは無理でした(自分から局に電話や手紙でお願いした訳ではありません)。

読売テレビは対象的にお色気番組に対してはおおらかでした。「11PM」の火曜日のコーナー「うさぎちゃんの秘湯」や後番組の「EXテレビ」も過激な性的描写がありました。上岡龍太郎氏と島田紳助氏が全裸の女性の股にもたれるように座っているシーンは衝撃的でした。

お色気番組というカテゴリではなかったですが、日本テレビ系「スーパージョッキー」やフジテレビ系「ドリフ大爆笑」「志村けんのバカ殿様」などのように、お色気的な表現がありました。現在ではコンプライアンスの問題もあり、キー局からもお色気番組は地上波から姿を消しつつあります。旅番組で出演者が温泉に入浴するシーンも胸を隠すためにバスタオルを巻いて入浴しますからね。ちなみに撮影後は湯船のお湯を全部抜いて清掃した後に再びお湯を入れるようです。



Posted by うさぎいぬ at 12:00 Comments( 0 )