2021年09月26日

「アタック25」の終了で絶滅した視聴者参加クイズ番組


1975年4月5日にスタートした朝日放送制作の「パネルクイズ・アタック25」が今年9月に終了すると発表されました。昭和時代から続いた視聴者参加番組は、この番組の終了で“絶滅”することになりました。

朝日放送としては“新番組”としてスタートした「アタック25」ですが、キー局のテレビ朝日(以前のNET日本教育テレビ)としては「勝ち抜きクイズ・イエスノー」(毎日放送制作)からの新番組でした。スポンサーの東リ(東洋リノリューム)は「朝日放送制作でもスポンサーを務めたい」と番組がスタートしました。

当時はカラーテレビの普及率は100%にも達してなく、朝日放送の上層部からも「白黒テレビでは楽しめない」と反対していましたが、制作側は「テレビはいずれカラーになります」と説得したようです。奇しくも同時期にNETの戦隊シリーズ「秘密戦隊ゴレンジャー」もスタートしました。これも赤・青・黄・桃・緑の衣装をまとったヒーローが悪と戦う特撮ヒーローものとして好評でした。

視聴者参加型番組のほとんどは、賞金や賞品が送られて来ないとか、司会者やスタッフが上から目線とか、あまりいい印象は受けないようですが、「アタック25」はそんな事はなく、特に司会者の児玉清氏は紳士的で、参加者からも好意的でした。

ところで“昭和時代”は「クイズタイムショック」や「アップダウンクイズ」などの視聴者参加番組が数多く放送されていましたが、これらの番組も次々と終了しました。「アップダウンクイズ」は関西ローカルで(復活版の出場者は毎日放送アナウンサーや関西ローカルタレント)、「クイズタイムショック」は改編期特番で復活した事がありましたが、これも出演者は芸能人で当時のものとは別物でしょう。

「高校生クイズ」も“視聴者参加クイズ番組”と言えますが、参加資格が高校生(それも同一校のグループ)と、かなり絞られます。スポンサーのライオンが撤退したら「高校生クイズ」も終了するのではないでしょうか。

大学のクイズ研究会やクイズ番組常連者による“クイズ荒らし”が視聴者参加クイズ番組を減らした見方もできますが、「1問だけでも正解したい」「数千円の賞金だけでも持って帰りたい」と思っている視聴者はいたはず。そうした視聴者参加クイズ番組が絶滅したのは残念でなりません。




Posted by うさぎいぬ at 12:00│Comments(0)
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