2023年08月15日

各地で異なる絆創膏の呼び名


絆創膏は俗に「救急絆創膏」の事を指し、1921年にアメリカでジョンソン・エンド・ジョンソンが「バンドエイド」として販売したのが最初だと言われています。日本では1948年に日絆薬品工業(現在のニチバン)が「ニチバンQQ絆創膏」として販売したのが最初だとされています。

1960年以降、リバテープ製薬が「リバテープ」、祐徳薬品工業が「カットバン」、ニチバンが「サビオ」(後にライオン歯磨に譲渡)と、各社が絆創膏市場に乗り出しました。

ところで、各地では絆創膏の呼び名が異なっていて、「リバテープ持ってきて!」と言われて、リバテープが何の事か分からず、ガムテープやセロテープを持ってきて怒られた人もいたのでは?

【サビオ】
北海道や新潟県佐渡島、和歌山県、広島県で多く呼ばれています。サビオはスウェーデンのセデロース社のブランドで、日本では1963年にニチバンを通して日本市場に進出。その後、サビオはライオン歯磨(現在のライオン)に譲渡されましたが(製造は阿蘇製薬)、2002年に販売が終了しました。なお、2020年に北海道限定でサビオの絆創膏が復活しました。

【カットバン】
青森県、岩手県、秋田県、宮城県、山形県、福島県、山梨県、岡山県、鳥取県、島根県、山口県、愛媛県、高知県、佐賀県、長崎県、鹿児島県で多く呼ばれています。カットバンは佐賀県に本社がある祐徳薬品の商標です。蛇足ですが、カットバンのメーカーは、阪急ブレーブスにいたブーマーがデッドボールに怒り、マウンドに突進したかと思ったら、駆け込んだのは薬局で「パスタイムくださーい!」「阪急ベリマッチ!」というCMの湿布薬のメーカーです。

【バンドエイド】
群馬県、栃木県、茨城県、千葉県、埼玉県、東京都、神奈川県、愛知県、三重県。岐阜県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、香川県、徳島県で多く呼ばれています。ちなみにバンドエイドは1920年にジョンソン・エンド・ジョンソンの社員であったアール・E・ディクソンが家事に不慣れな新妻のために考案、開発したと言われています。

【リバテープ】
奈良県、福岡県、大分県、熊本県、沖縄県で多く呼ばれています。リバテープは熊本県に本社があるリバテープ製薬の商標で、名称の由来は消毒薬「アクリノール」を三共(現在の第一三共)が「リバノール」の商標名で販売していて、そのリバノールを付けた絆創膏から生まれたようです。なお、奈良県は奈良県に本社がある共立薬品の商標である「キズリバテープ」から来ているようです。

【キズバン】
富山県のみ、絆創膏を「キズバン」と呼んでいるようです。「ライトキズバン」という名称の絆創膏もあるようですが、ライトという東京の会社が販売していて、富山県とは直接の関係はないようです。

なお、静岡県、新潟県(佐渡島を除く)、長野県、石川県、福井県は普通に「絆創膏」と呼んでいるようです。




Posted by うさぎいぬ at 12:00│Comments(0)
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