2024年05月01日
新幹線と在来線特急の乗継割引が終了

JRグループは2024年3月16日から新幹線と在来線特急の乗継割引を廃止されました。この日は北陸新幹線の金沢〜敦賀間の延伸開業で賑わっていますが、乗継割引の廃止はあまり話題になっていません。
新幹線と在来線特急の乗継割引は1964年10月の東海道新幹線開業とともに始まりました。当時は東京〜西鹿児島(現在の鹿児島中央)や東京〜長崎などにとどまらず、東京〜紀伊勝浦(和歌山県)、東京〜浜田(島根県)などの区間もロングランで結んでいました。
新幹線と在来線特急の乗継割引は東京駅を除く新幹線停車駅および大阪駅(大阪駅には新幹線は停車しないため、新大阪駅から大阪駅まで向かって大阪駅から在来線特急に乗り継ぐ場合に割引になるが、天王寺駅は当初から乗継割引の対象外)で適用されました。また、本州から北海道および四国方面に乗り継ぐ場合の在来線特急の乗継割引がありました。これは利用者負担の軽減もありました。
当初は東京駅は乗継割引の対象外でした。後に大宮駅、上野駅、品川駅も加わりました。これは例えば名古屋から仙台まで東京経由で直通する列車が存在していなかった事もあったようです。
しかし、九州内では九州新幹線の開業で乗継割引は廃止になりました。その代わり、九州内の在来線特急料金は若干安くなりましたが、現在はB特急料金でありながらも実質はA特急料金と変わらなくなりました。また、JR四国も乗継割引を廃止したのと同時に、JR西日本も岡山以西の乗継割引を廃止しました。
乗継割引の廃止に伴い、北陸新幹線の敦賀駅延伸で京都・大阪〜北陸方面および名古屋〜北陸方面の特急料金が割高になる懸念もありましたが、敦賀駅で途中下車しない限り、在来線特急料金は若干の割引(1割引)になるようです。
乗継割引の廃止は「乗継割引を利用する人が減った」という理由ですが、「えきねっと」などのインターネット予約では新幹線と在来線特急の乗り継ぎに関しては対処していませんでした。「えきねっとトクだ値」という数日前の予約で割引になるきっぷでは、例えば東京から函館まで行く場合、新函館北斗駅から函館駅までは別に買わないといけない煩わしさがあります。
JRに限らず、小田急や西武、東武などの私鉄も特急列車の乗り継ぎの特急料金は通しでなく別々に計算します。近鉄だけは乗り継ぎ時間が30分以内であれば特急料金は通しで計算します(乗り継ぎは4回まで)。
Posted by うさぎいぬ at 12:00│Comments(0)