2009年07月12日

ムーンライト九州、静かに引退

ムーンライト九州、事前発表もなく姿消す
7月12日7時51分配信 読売新聞

 JR九州と西日本が共同運行していた夜行の臨時快速列車「ムーンライト九州」(博多-新大阪)が10日、廃車処分され、姿を消した。
 乗客減で今春の運行が見送られ、鉄道ファンから復活を求める声が出ていたが、かなわなかった。若者を中心に重宝された長距離列車は、臨時列車ゆえに事前に発表されることもなく、静かに引退した。
 ムーンライト九州は1990年4月に博多-京都間で運行が始まり、春、夏、冬休みの期間に1日1往復していた。近年は、博多-新大阪間で運行。約620キロの道のりを9時間半から10時間かけて走った。寝台車両はなく、乗客は座席をリクライニングさせて体を休めた。
 それでも乗客にとっては魅力的な列車だった。全国のJR線で普通、快速列車で乗り降り自由の「青春18きっぷ」を使えば、指定席料金を含め、5110円で済み、新幹線(自由席)に比べ、6割以上安く乗車できた。特に年末年始や盆には、帰省の若者の姿が目立ったという。
 しかし、近年は低料金の高速バスとの競合などで空席が目立ち、運行本数も次第に減少。2003年度に往復で計160本あった本数は、昨年度は半減となる86本にまで落ち込んでいた。
 加えて2編成16両ある車両も平均車齢35年と老朽化。今春のダイヤから姿を消し、このほど車両の処分が決まった。車両は順次解体されるという。
 九州と本州を結ぶ夜行列車は、JR発足時の1987年には特急のブルートレインだけで8本あった。だが、乗客の減少で次々と運行が終わり、今年3月に寝台特急「はやぶさ」(東京-熊本)、「富士」(東京-大分)の廃止で、特急はすべてなくなっている。ムーンライト九州は、元々、臨時列車扱いだったため、公表はされなかった。
 旅行の際に頻繁に利用したという九州鉄道記念館(北九州市門司区)の宇都宮照信館長代理(59)は「乗り合わせた人と盛り上がった旅の話は本当にいい思い出。時代の流れなのだろうが、本当に寂しい」と惜しんでいる。(網本健二郎)

最終更新:7月12日7時51分



青春18きっぷ利用者(18キッパー)の味方であるムーンライト九州が誰にも知らされることなく、ひっそりと引退。車両は廃車処分されたそうです。
ムーンライト九州に使用されていた14系客車は指定席料金の510円を支払えば利用できたため、長距離を移動するときには重宝していたものでしたが、昭和40年代から活躍していた車両で傷みも激しく、車両の塗装が剥げていたり冷暖房の故障があったりしていました。
しかし、高速バスは料金が安いとはいっても列車のほうが自由が利くので、高速バスよりもムーンライト九州を選んでいた人もいると思います。
ちなみにムーンライトながら(東京‐大垣)やムーンライトえちご(新宿‐新潟)は臨時列車ながら特急用電車を使用して運行されています。ムーンライト九州も485系の特急用電車を使用して運行する事は検討できなかったのでしょうか。
鉄道会社が列車がエコな乗り物と謳うのなら、クルマより列車にシフトさせるのがベストだと思うのですが…




Posted by うさぎいぬ at 11:45│Comments(0)
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