減りつつある再放送

1997年に放送されたフジテレビの「踊る大捜査線」などを放送している「ハッピーアワー」(フジテレビの再放送枠のタイトルで、系列局によって異なります)が高視聴率を記録して局内が湧いているようですが、単なる噂に過ぎずフェイクと見てもいいでしょう。実際、2024年9月16日から9月23日まで「ハッピーアワー」で再放送された「踊る大捜査線」の視聴率は第一部が個人1.1%(世帯2.6%)、第二部が個人1.3%(世帯5.0%)でした。一方で日本テレビ「情報ライブミヤネ屋」(読売テレビ制作)の視聴率は個人2.5%(世帯5.0%)で、倍以上ありました。
再放送はどんなに視聴率がよくてもスポンサーは付かず(付いても「世田◯自然食品」とか「◯リデント」とか、たかが知れてます)、スポットCMでは儲からないので、あまり放送局はやりたくないようです。事実、日本テレビは2014年から原則として再放送はしなくなりました。日本テレビは「火曜サスペンス劇場」「熱中時代」「太陽にほえろ!」などのドラマのストックがありますが、そららは地上波ではなくBS日テレやCS放送の日テレプラスで再放送したいのでしょう。TBSも「(東芝)日曜劇場」「スチュワーデス物語」「毎度おさわがせします」などのドラマのストックがありますが(岡田有希子氏主演の「禁じられたマリコ」は再放送できないでしょう)、TBSは2015年から原則、再放送はやらなくなりましたが、日本テレビ系「箱根駅伝」の裏番組で例外的にドラマの再放送を実施しています。その場合は「一挙放送」「傑作選」と称して再放送しています(笑)。
一方で現在も再放送を続けているのはフジテレビとテレビ朝日です。テレビ朝日は「土曜ワイド劇場」「西部警察」「特捜最前線」などのドラマのストックがありますが、そちらはデアゴスティーニの雑誌で売りたいのが本音かも知れません。フジテレビは関西テレビのローカル番組「旬感LIVEとれたてっ!」を臨時ネットした日もありました。将来的には全国ネットの情報番組を立ち上げる噂もありますが、元日本テレビアナウンサーの西尾由佳理氏を起用して失敗した「アゲるテレビ」を忘れた関係者はいないでしょうね

原則として日本テレビとTBSが再放送をやらなくなったのは「再放送はステーションイメージが良くならない」(日本テレビ)という理由もあります。その日本テレビは「THEワイド」終了後に「情報ライブミヤネ屋」を非ネットにして、テレビ信州とともに「ドラバラ」という再放送枠を設けて「火曜サスペンス劇場」などの再放送を実施した事もありました。
関東ローカルの独立局では権利切れとなったドラマやアニメを再放送をよく実施しています。平日朝に朝日放送「必殺シリーズ」や東海テレビ「あかんたれ」などのTHKドラマ(便宜上の通称)を放送しています。かつては地方局でも夕方にアニメの再放送をやっていたのを記憶している人もいるでしょうね。
しかし、再放送するにもドラマやアニメで暴力シーンや不適切なセリフ、性的シーンや喫煙シーンなど、現在のコンプライアンスに合わないため、再放送が困難になっている現状もあります。再放送する場合は冒頭に「オリジナルのまま…」というブルーバックのテロップを表示していますが、そのテロップを見逃した人が不適切なシーンを見たらBPOにクレームのメールを送るでしょう。
ちなみに今年の「箱根駅伝」中継の福岡地区の裏番組の再放送は1月2日では、NHK総合テレビは「日本最強の城スペシャル」、NHK Eテレは「ピタゴラスイッチ」「ソノリオの音楽隊」「ウチのどうぶつえん」「おむすびニッポン」、テレビ西日本は「潜入!リアルスコープ」「ババ抜き最弱王2024夏」、TVQ九州放送は「SPY✕FAMILYイッキ見スペシャル」、RKB毎日放送は「局対抗!九州沖縄食べにいき大賞」「不適切にもほどがある!一挙放送」、九州朝日放送は「芸能人格付けチェック2024お正月スペシャル」でした。翌日では、NHK総合テレビは「ブラタモリ」「しろくまピース20歳」「50ボイス」、NHK Eテレは「ピタゴラミング5」「クックルン」「響け!ユーフォニアム」、テレビ西日本は「奇跡体験アンビリバボー」「坂上どうぶつ王国スペシャル」「芸能人ドッキリスペシャル」「監察医 朝顔スペシャル」、RKB毎日放送は「不適切にもほどがある!一挙放送スペシャル」、九州朝日放送は「ポツンと一軒家おめでたい新春傑作選」(TVQ九州放送はこの日の再放送は特になし)でした。
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Posted by
うさぎいぬ
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12:00
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